きらぼしが描くデジタル戦略とは?

DXを推進する人材育成に注力、

きらぼしグループならではの

優位性を築きたい。

DXを推進する人材育成に注力、きらぼしグループならではの優位性を築きたい。

PROJECT

プロジェクトストーリー

東京きらぼしフィナンシャルグループでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を経営戦略の要と位置づけており、あらゆる施策と密接に関係しています。そこで、DX推進の最前線で活躍する社員3名に集まってもらい、取り組みの現状や仕事の魅力、それぞれが描く未来像などについて語り合ってもらいました。

今村 あかね

東京きらぼしフィナンシャルグループ デジタル戦略部兼 きらぼし銀行 システム統括部

2003年入行/商学部金融学科卒

入行後、システム部門に配属され、一貫してシステム関連の業務を担ってきた。2021年4月から現職。フレックスタイムを活用しながら、小学生の息子の子育てにも奮闘中。

升田 智仁

きらぼしデジタルバンク設立準備会社

2011年入行/教養学部超域文化科学科 比較日本文化論分科卒

営業店3か店で、個人、法人のお客さまに対する営業、窓口での融資や審査を経験。2017年4月から事務システム部門に異動、2020年11月から現職。

真野 智道

きらぼしテック株式会社 企画制作部

2010年入行/経営学部経営学科卒

支店時代はベンチャー企業100社以上と関わりを持ち経営支援に従事。社内公募に応募し、2018年より現職。Fintech企業ならではのモバイルを通じたDXの取り組み、商品を企画、提案を行う傍ら、きらぼしFG事業戦略部にて、支店経験を活かしスタートアップを支援するためにその拠点であるコワーキングスペースの立ち上げにも参画した経験を持つ。「若者とお金研究家」としても活動中。

企画したセミナーに多数が参加
DXの関心の高さを実感

  • 真野: 今村さんが所属するデジタル戦略部は、2021年4月に設立された新しい組織で、グループ全体のDX推進の司令塔となる部署ですね。今、どんなことに取り組んでいるのですか。
  • 今村: デジタル戦略部は、グループ全体の経営戦略をデジタルで実現するため、4月からいくつかのプロジェクトを部内に立ち上げて取り組みを始めました。プロジェクトは①データ戦略、②デジタル営業戦略、③デジタル事業戦略、④デジタル人材戦略、⑤インフラ基盤戦略の5つで、わたしは①データ戦略を主に担当しています。わたしが所属するデータ戦略プロジェクトでは、大きく分けると、二つのミッションがあります。一つはグループで保有するデータの環境づくりです。どんなデータをどのような形で保持する必要があるのか検討し、そのためのシステムがどうあるべきなのかを検討しています。これは、データをどのように利活用していくか、ということと密接に関係しているので、関係部署の方々と細かなやりとりを重ねているところです。もう一つは、DXを推進する人材の育成です。社内公募も実施しているところで、統計学やプログラミングの基礎などを学んでもらう教育研修を充実させ、グループの各部署で活躍できる人材を輩出していこうとしています。
  • 升田: きらぼしグループでは、DX推進に対する社員の関心が高いと感じていますが、今村さんはどのように受け止めていますか。
  • 今村: DXの推進については、グループ全体で驚くほど意識が高いと思います。まず経営層の方たちが、とにかく積極的に進めてほしい、という意思をことあるごとに私たちに伝えています。また、先日、データ分析に関するオンラインセミナーを企画したのですが、業務終了後の時間帯であるにも関わらず、130名超の方々が参加していました。非常に手応えを感じていて、私たちの部署のムードも盛り上がっています。

アプリ一つでシームレスな
総合サービスを提供する
デジタルバンクの設立準備に奔走

  • 真野: 升田さんは、きらぼしデジタルバンク設立準備会社の所属ですが、既存のインターネットバンキングと、どう違うのでしょう。
  • 升田: 新しいデジタルバンクとして、株式会社UI銀行(ユーアイ銀行)を設立することを発表していて、その準備に奔走しているところです。UI銀行では、スマートフォンのアプリだけで、金融・非金融を問わないシームレスな総合サービスを提供していこうとしています。そのことにより、きらぼし銀行の窓口やインターネットバンキングだけでは接点の持てなかった多様なお客さまにアプローチできると考えています。
  • 今村: デジタルバンクの設立については、私たちの部署もマーケティングデータの提供、設立後のデータの保有の仕方などを巡って密に話し合いをしているところですが、升田さんご自身は、設立準備にあたってどのような役割を果たしているのですか。
  • 升田: スマートフォンにインストールしていただくアプリとそれに連動する一連のシステムについて、要件どおりに開発されているか、システム的に不具合はないかといったテストを実施しています。いまは開発を外部企業に委託していますが、将来的にはグループ内で開発できるようにしたいと考えていて、開発チームの育成、モバイルアプリの設計企画などについてのプロジェクトにも、中心となって取り組んでいるところです。自ら開発することで、新しいサービスの提供やシステムの改善について、スピード感を持って対応できると思いますし、また、そうでなければならないとも考えています。
  • デジタルバンク

「前給」サービスを進化させた
「ララQ」「ララPay」を企画開発

  • 今村: 真野さんは、きらぼしテックの所属ですね。学生さんは、きらぼしテックが何をする会社なのか、わからないと思うので、少し説明していただけませんか。
  • 真野: まずは「前給」サービスについてお話しさせて頂きます。きらぼし銀行は、「前給」サービスを開発し、2005年から提供してきました。事業会社におけるパート・アルバイト等の従業員の皆さまの資金ニーズに応じて、働いた範囲内で必要な時に社内融資を銀行口座への振込を通じて受けられるサービスです。申し込みから振込完了までをインターネット技術を通じてシームレスに実現したもので、フィンテックという言葉のなかった時代に提供を始めた画期的なサービスです。昨今の人手不足を背景に、福利厚生サービスの充実による人材確保および定着率向上を目指す事業会社において導入が増加しており、契約企業約900社、登録者数約105万人の実績があります(2020年3月末実績)。そのような基盤を背景に、きらぼしテックは「当たり前の常識を上書きして『はたらく』をもっと楽しく、『お金』をもっと便利に」のモットーを掲げて、働くみなさまと企業をつなぎ、働く先にある自分らしいライフスタイルの実現をサポートすることで、社会貢献をすることをミッションとした会社で、現在は「前給」サービスからデジタルマネーを直接チャージできるキャッシュレス決済サービス「ララPay」を付加した「ララQ」アプリの開発に取り組んでいます。ご自身のアカウントであれば、「ララPay」から他社が提供するPayサービス(以下、「他Pay」という。)へチャージできる仕組みを実装する予定です。使いたい時に使いたい分だけ他Payサービスへの振り分けを自由に選ぶことができるデジタルマネーのハブとなるウォレットを目指しています。そういうことで、今日はジャケットの下に「ララPay」のロゴの入ったTシャツを着てきました(笑)。
  • 升田: ホントだ!(笑)。銀行のグループ会社という殻を完全に打ち破っていますね。真野さんは、具体的にはどんな仕事をしているのですか。
  • 真野: アプリコンテンツの企画、データ活用法の検討などのほか、「若者とお金研究家」として雑誌に寄稿したりしています。「前給」サービスメインユーザーである若者や企業の皆様へ向けて積極的に情報発信していく必要があるという考えから、会社の許可を得て活動しています。今後もイベントへの登壇等していきたいと考えています。
  • ララQプロジェクト

商品、サービス、働き方を革新し
社会にインパクトを与えよう

  • 今村: 真野さん、楽しそうですね。私は最初の配属がたまたまシステム部門だったので、そのまま続けてきているのですが、真野さんはDXに取り組むきっかけとして、何かあったのですか。
  • 真野: 原宿支店に勤務している時に、スタートアップ企業約100社と関わりを持つことができ、既存のサービスに捉われることなく、デジタルも含めた様々な切り口からビジネスを見る面白さに気付いたのです。ちょうどそんな時、きらぼしテックで社内公募があったので、自ら手を挙げて新たなキャリアへ進みました。
  • 升田: 私も営業店にいたのですが、異動は希望も予想もしていなくて、青天の霹靂(へきれき)。ただ、お客さまのデジタル生活のパートナーとして、金融はもちろん非金融のサービスも企画できるので、DXの推進はとても面白く、やりがいのある仕事です。
  • 今村: 私は主に業務の効率化につながるシステムの開発に携わってきました。以前は新しい通達が出たり、マニュアルが変更されたりすると、大量の紙を印刷して配布し、みんながそれをファイリングしていたのですが、新しいシステムが稼働すると、その作業が全く不要になりました。デジタルの力で、仕事の風景が劇的に変わり、便利になるということを体感してきたわけです。今はDXの推進によって、業務の効率化だけでなく、商品やサービス、あるいは働き方を革新していくことができるようになっていて、私たちのビジネスの可能性がどんどん広がってきています。
  • 升田: 地域のお客さまに根ざした銀行というビジネスの基盤を持ったうえで、より社会にインパクトを与えることができる仕事ができるのは、とても幸せなことです。
  • 真野: きらぼし銀行は従来、個人なら富裕層や経営者、法人なら地域に根ざす中小企業のお客さまを主なビジネスの対象としてきましたが、「ララQ」アプリやデジタルバンクによって、学生を含む若い人たちという新しい層のお客さまにもアプローチできるようになっていくはずです。きらぼしテックでは、日本大学芸術学部とコラボして「ララQ」「ララPay」のネーミングやロゴデザイン決定にも関与してもらうなど、若者の感性を採り入れていて、「若者から選ばれるサービス」にしていきたいと思っています。

アバターがAIコンシェルジュとなる
バーチャルな顧客応対を想像する

  • 真野: 升田さんは、DXを推進した未来のきらぼしグループの姿として、どんな姿を夢見ていますか。
  • 升田: 対面・非対面の高度なハイブリッドモデルによって、バーチャルな顧客応対と総合サービスを提供してみたいと思っています。アバターがAIコンシェルジュとなった画像を空間に投影し、対面に近い感覚で相談に乗ってくれるようなサービスが実現すればいいなと。
  • 今村: 面白そうですね。私はそのような新しいサービスを裏で支える戦略や、データの蓄積といった仕組みづくり貢献できたらいいなと思っています。これまでも、「こういうサービスを企画しているので、データをください」と言われることがあったのですが、そこまでの基盤が構築されていなくて要望にお応えできないことがありました。今はグループを挙げてデータを活かした経営やマーケティングを考えようという土壌ができているので、私たちがサポートできることはたくさんあると思っています。
  • 升田: DXを推進するといっても、ただ波に乗り遅れないということではなく、きらぼしグループ独自の優位性を高める形で取り組んでいきたいですね。
  • 真野: 私は「これも、きらぼしグループのサービスなの?」と驚かれるようなサービスを提供していきたいと思っています。「前給」サービスはその一例で、きらぼしグループが提供しているサービスだということに気付かずに使っていただいているはずです。気付かずに使っているけれど、「じつはきらぼしの仕事でした」というようなサービスをどんどん開発していけたらいいなと思っています。
  • 今村: 最初にもお話しましたが、私たちはDXを推進する人材の育成に力を入れています。デジタル分野に素養のある人はもちろん、DXに関心のある人は、ぜひ、きらぼし銀行の取り組みに注目していただき、一緒に夢を実現していく仲間に加わってほしいなと思います。